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適切な問題解決アプローチと失敗してしまう理由<仕事を5倍速くする方法>

仕事の効率が悪い、顧客提案に成功しない、個人や企業の売上や成果が上がらないなど・・・ビジネスには個人・企業レベルでの悩みや問題が存在しています。そして、このような悩みや問題を解決しようとした場合、「個人<チーム<部門<企業」というように、関わる人や企業が増えると内部・外部要因が増加することで、その難易度は次第に高まっていきます。

このような問題を解決する能力を、一般的には「問題解決能力」と言います。

問題解決能力の高い人材は、常に多くの企業で必要とされています。就活や転職などの人材採用市場をイメージしやすいと思うのですが、例えば...ビズリーチのCMでいうところの即戦力人材が持っている能力こそが「問題解決能力」です。これは職種やポジションの違いに影響されるものではなく、エンジニアであれ、広報であれ、求められている能力が問題解決能力であることには違いがありません。

しかし残念ながら、問題解決能力が高い人材は、これまでの日本が築き上げた終身雇用や年功序列などの制度・教育により、常に不足している状況でもあります。だからこそ、組織的な問題解決能力を武器にしているコンサルティング業が存在していて、その年収が高いという事実があるのです。

引用:https://toyokeizai.net/articles/-/240069

では、ここで筆者から質問です。
あなたもしくはあなたが所属する企業では、適切な問題解決アプローチを行えていますか?

もちろん、ここで自信を持って"YES"と回答できる方は、これ以上は読み進める必要はありません。
少しでも迷いでもある方は読み進めてみてください。必ず何か得るものがあるはずです。

今回の記事では、私がIT業界専門のコンサルタントとして活躍できたメソッドの一部を「適切な問題解決アプローチと失敗しないためのポイント」をテーマに整理をさせていただきます。物事の本質を見極める力を正しく使うことができれば、間違いなく、誰でも仕事を5倍速くすることができるようになるはずです。

適切な問題解決アプローチとは?

問題解決には、確かな型やプロセスが存在しています。これらの問題解決に必要な考え方や手法を会得していると、たとえ難解な問題であったとしても、適切な問題解決アプローチが行え、ほとんどのケースで解決に近づくはずです。
それでは、問題解決における型やプロセスとは、どういったものなのでしょうか?まずは、以下の図をご覧ください。

Step.1 解決すべき問題の抽出(問題の列挙>優先順位付け〜絞り込み)
Step.2 問題の因数分解
Step.3 因数分解された問題の原因分析・特定(原因の列挙>優先順位付け〜絞り込み)
Step.4 原因に対する解決策の抽出(問題の列挙>優先順位付け〜絞り込み)
Step.5 PDCA実行 ※問題解決アプローチが実行できている場合には、OODAがオススメです。

このように当たり前のようですが、各プロセスを正しく実行し、迷うことなく解決策を特定していくことができれば、誰でも難解な問題を解決していくことが可能です。
ですが...ここで疑問となるのが
Step.1〜4が実行できていれば、誰でも問題解決ができているのでは?
ということだと思います。

まさしくその通りです。この問題解決アプローチへの取り組み方が正しく行えているかどうか?ということが、後に明暗を分けることになります。そして...多くのビジネスパーソンがこの問題解決アプローチが組織レベルで正しく行えていないということが、問題解決能力へのニーズが高まっている背景と言えます。

それでは、
なぜシンプルに見える問題解決アプローチに失敗してしまうのでしょうか?
難易度が上がると、問題を解決ができなくなってしまうものなのでしょうか?
ということを考えていきたいと思います。

必死に取り組んでいても問題が解決できない理由

問題が解決できない、もしくは問題解決に正しく取り組めていない(例えば、解決するまでに時間を掛けすぎてしまうなど)という人には、ある共通する特徴があります。
一つ目の特徴は「問題を構造化して考えることができないということ」、二つ目は「解決すべき問題や原因・解決策の優先順位付けや絞り込みに失敗しているということ」だと、筆者は考えています。
これらの特徴については、少し詳しく説明をしていきましょう。

問題を構造化して捉えることができていない

「問題を構造化して捉えることができていない」ということは、「問題を分解・整理し、全体像を見極め、影響を与えている構成要素や要因を大・中・小項目に分類して整理する能力」とでも言うべきでしょうか。
人は誰しもが問題を理解しようとした時に、まず最初に表層的な部分に目が向いてしまいますが、構造化して考えると言う習慣が身に付いていれば、その背後に隠れている構成要素や要因を見つけることが可能です。

では「問題を構造化して捉える」とは、どういうことなのか?
わかりやすいように、2色ボールペンを構造化して捉えた場合の例を作成してみました。(筆者はボールペンに関する専門知識を持ち合わせておりませんので、内容に誤りがあるかもしれませんが、ご了承ください。)

このように・・・問題を構造化して捉えるとは、全体を構成する要素や要因を一つひとつを理解し、各構成要素や要因がどのように関係しているのかを把握することを意味しています。
問題解決に失敗している多くのケースでは、どこかに見落としがあって根本的な原因への対処ができていなかったり、想定外の出来事が生じてしまって解決ができなかったりということだと思います。
上記で例えるならば、「ボールペンのインクが出ない原因はインク切れだと思っていたら、根本的な原因は先端金具の詰りで、同種のボールペン全体の初期不良だった。」といったものです。実際にはそのようなことは起きないと思いますが、絶対にないとは誰も言い切れません。

解決すべき問題や原因・解決策の優先順位付けや絞り込みに失敗している

「解決すべき問題や原因・解決策の優先順位付けや絞り込みに失敗している」ということは、やるべき事とやらなくてもいい事が正しく判断できていない状態です。

前述の問題解決プロセスの中で、「◯◯の優先順位付けや絞り込み」が何度も出てきていたことにお気付きでしょうか。
実は問題解決に失敗しているケースでは、この「◯◯の優先順位付けや絞り込みが正しくできていない」ことも多いのです。

このように「◯◯の優先順位付けや絞り込み」を正しく行えることは、問題解決を行うために重要な能力の一つであると言えます。

この記事を読んでいる方の中には「なぜ、◯◯の優先順位付けや絞り込みが問題解決プロセスにおける重要な能力なのか?」と疑問を持つ方がいるかもしれません。
その重要性については、以下のマトリクスをご覧いただく方が理解が早いはずです。

このマトリクスは、問題に対しても有効です。

問題を解決するためには、優先して着手すべき問題・優先して解決すべき原因・優先して実行すべき解決策と整理するとわかるように、「できるだけ短期間で成果を上げること」ができるということを意識しながら進めていくことが大切なのです。

問題解決能力を高めるためには?

シンプルなことではありますが、問題を構造的に捉え、原因や解決策を様々な角度で考えるというような思考には、ある程度の慣れや経験が必要となります。

問題解決能力を身に付けるためには、普段の仕事の中で

  • なぜなのか?なぜ、そのように考えて判断しているのか?
  • 解決の対象となる問題が起きるまでの原理・原因は何なのか?
  • これらの仮説は自分の思い込みではないのか?

ということを常に注意深く考え、検証を重ねていくことが大切です。
そしてこのような思考ができる・できない人では、時間と共に問題解決能力の差が大きくなってしまうのです。

もし、あなたが問題解決能力を高めたいと思うのなら、普段の仕事から意識的に広く深い視野で考えることを意識するべきではないでしょうか。

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ACT3 ONLINE 編集部

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