今回は開発メンバーによる人為的ミスによって、重大な不具合を発生させてしまった場合の対応方法を考えてみます。
自社案件かクライアント案件かにより状況が異なるという形もいるかと思いますが、私の中では基本な心構えや対応フローに違いはないと思っています。
人為的ミスにより重大な不具合が発生した場合の対処方法
1|焦らず、まずは冷静に状況を整理する
何か問題が起きたからといって焦っても何も解決できません。まずは深呼吸をする要領でどのような不具合トラブルが発生しているのか、誰に影響が出ているのかを冷静に確認してくだい。
不具合トラブルの解決を急いでメンバーを問い詰めてしまう方もいますが、これも良い結果を生みません。メンバーの協力を上手に得られる環境を整えることを優先しましょう。もちろん責任の所在を確認する必要もありません。
2|関係者に発生までの経緯・現在の状況を正しく伝える
サービスを運営しているメンバー・関係者に状況を共有します。詳細が分からずとも第一報はすぐに入れるべきですが、ここでの状況共有は発生までの経緯と現時点での対応状況の報告です。
第一報も含めてですが、不具合トラブルや障害が発生していますだけの報告となると、変に不安を煽ることになりかねません。また状況確認を急かされることも多く、対処の妨げになってしまうことがあります。
状況共有はできるだけスムーズに、共有相手が理解できるように心掛けてください。
3|原因を特定する
2と並行して、原因調査を始めておきましょう。メンバーで話し合い、不具合トラブルを引き起こす原因に心当たりがないかを確認してくだい。原因への心当たりの有無に関わらず、調査に掛かる時間の見積もりも忘れないでください。
4|一時的な対策、恒久的な対策を検討する
原因特定の可否に関わらず、一時的に対応を行うべき不具合トラブルなのかを見極めましょう。
原因が特定できなければ、恒久的な対応とはならない場合が多く、対策に対策を重ねるような無駄を生む可能があります。事態の緊急度を判断し、一時的な対応を行う必要があるのか、どのような対応方法があるのかをしっかりと検討してください。
5|関係者に原因報告と対策案を提示し、合意を得る
不具合トラブルの原因特定と対策案を出すことができたら、再度関係者に共有します。
担当者判断ができる環境であれば良いですが、難しい場合は責任者に詳細な原因報告と対策案の提示を行い、合意を得るようにします。合意が得られたら不具合トラブルへの本対応を実施してください。
6|発生経緯を時系列に整理し、状況と原因、再発防止策を検討する
不具合トラブルへの対処が完了したのち、発生経緯を時系列にまとめ、現在の状況と原因、再発防止策をメンバーと検討します。再発防止策は実現可能な手段としてください。
状況は全てテキストで整理を行い、関係者の記憶が薄れないうちに共有できると良いでしょう。